2011年12月30日金曜日

玉原湿原ニュース12月25日


玉原を愛し、保護活動に関わっている仲間から
「2011年、玉原ラストウォーク」のリクエストがあり入山しました。

クリスマス寒波の影響で、時刻別の気象情報はすべて雪マークです。
そのため厳しい寒風にさらされるのを覚悟していましたが、
意外と天候は穏やかで、陽射しが雲間から見え隠れしています。
報道関係の情報とは違い、これからの出会いが楽しみです。

積雪は40cm~50cm程、とりあえず自然環境センターまで行き、作戦会議です。
結果、「藤原越え切り通し方向にとりあえず向かってみよう!」と言うことになり、
スノーシューを進めることにしました。

ブナの木にに残っています殻斗に、雪が高く積もっています。
このことから昨晩は、この付近は風もなく静かに雪が降り積もったことが想像されます。
そして藤原越えパラボラアンテナ付近に着いたときは青空になり、
それは素晴らしい風景が広がっていました。

ここは、朝日岳方向からの寒気が直接ぶつかるところで、
ペンション方向や湿原方向とは違う顔を見せてくれるのです。
ススキやエゾアジサイ・ゴマナの枯れた者達が氷のオブジェとしてよみがえり、
ブナの森が凍り付き、陽に輝いていました。

気象情報が外れ、最高のコンディションです。
輝く森を歩きながら「玉原から最高のご褒美を貰った気分!!」と、
全員ご機嫌のラストウォークでした。

感激のあまり昼食を取るのを忘れ、環境センターで1時間ほど遅れてプチ忘年会の食事でした。

しかし帰路につく頃は天候が一変し、陽射しは隠れ、
気温が下がり細かな雪が降り始めました。
そして梢ではヒガラが体をふくらませ寒さに耐えていました。

 
追伸:「2011年・玉原パトロール報告」にお付き合いいただきましてありがとうございました。
玉原というフィールドを通して、仲間との出会いや植物や獣たち。
後半にはハンターとの問題も提起させていただきました。
玉原の生態系の中でいかに自然に邪魔をせず、良い形でのつきあい方を、また模索してゆきたいと考えています。
皆さん!良いお年をお迎えください。

エゾアジサイ
ゴマナ
ススキ
ヒガラ
ブナ
中心広場

霧氷

2011年12月24日土曜日

上里SAイベント開催!


上里SA下り線で、12/23(金)にてイベント開催致しました。

わが群馬県のマスコット「ぐんまちゃん」がイベントを盛り上げ、
群馬県と沼田市の観光キャンペーンを実施しました。

もちろん、観光PRがメインのイベントで
「たんばらスキーパーク」のクーポン券や当エリアの温泉施設:
しゃくなげの湯望郷の湯の割引券を配布し、地域活性を目的に楽しみました。

たくさんのお客様に触れられ又、貴重なご意見も頂き大変充実した一日になりました。
現場写真を掲載します。




2011年12月22日木曜日

玉原湿原ニュース12月18日


調整池は完全に凍結しています。
雪が降り、新雪は30cm~50cmほど、初めてスノーシューを装着しました。

玉原の自然をガイドしている仲間2人と入山です。
積雪は軽く、歩くのにさほど負担は感じられないように思いますが、
今シーズン初めてのことですので無理をせず、湿原周辺散策としました。

玉原の様々の物達を埋めようと雪が降り続けます。
気温が氷点下のために雪の結晶が溶けることなくそのまま積み重なってゆきます。
そのため結晶と結晶との癒着が無く、サラサラのパウダースノーになってゆくのでしょう。

湿原では高架木道が雪に埋もれ、不鮮明です。
そのためストックで木道の位置を確認しながらの歩行でした。

湿原南東部から人間の奇声が聞こえてきます。
「静かに玉原の自然を楽しめないのか!!」と、ちょっと不機嫌になりながら、
環境センターに近づいたところで轟音が響きました。銃声です。
こんな間近で銃声を聞くなんて、玉原をパトロールするようになって初めてのことでした。

早めの昼食を環境センターで取っていると、
センター前にハンター7人が集結してきましたので、その中に入り話を伺うことにしました。

埼玉からのハンターで玉原周辺の地形にかなり詳しく、大分慣れている様子でした。
リーダーと思われるハンターに尋ねると、狙ったのはイノシシ、かなりの大物で、
残念ながら夜後沢(水上側)方向に逃げられたとのこと、
その他ニホンジカを2頭確認したとの話を聞くことが出来ました。
イノシシとニホンジカは両種とも玉原の自然に悪影響を及ぼす者達なのです。

そしてリーダーらしき人物は
「自然の中で、悪さをする者達(有害獣)を俺たちはやっつけて居るんだ!!」と話していました。

イノシシとニホンジカは確かに有害獣で駆除していただけるのはありがたいのですが、
やはり少し複雑でした。

今シーズン初スノーシューでしたが、大分足腰に負担がかかった様子で、
スキーパーク駐車場への雪の壁がきつかったです!!

オニルツルウメモドキ
コマユミ
タムラソウ
ヒロハツリバナ


調整池

2011年12月15日木曜日

玉原湿原ニュース12月10日


車のタイヤを新品のスタッドレスに履き替え入山です。

下界は晴天でしたが、玉原は冬型の気圧配置模様で風が強く寒い!
そのためカイロを入れ、耳カバーを付けてのスタートでした。
積雪は平均して10cm程でしょうか、
そのため用意をしていきましたスノーシューは置いていきました。

環境センターは既に雪囲いが済まされています。
ここから湿原方向に向かいたいところですが、高架木道が滑りやすいので湿原はあきらめ、
ダム管理道路を進み藤原越え切り通し方向からブナ平を目指すことにしました。

調整池は全面結氷まで後わずかです。
しばらく進むと雪上に今まで見たことのないおかしなフィールドサインが出来ています。
30cm程の巾でラインが引かれています。
よく見ると中央にテンの足跡が残されています。
これはテンが何かを口にくわえて引きずったものと考えられます。
こんな想像が出来るのは雪シーズンでなければ出来ないことです。

藤原越え付近でリスの足跡を確認。その後長沢を越えブナ平に下りました。

ブナ平には胸高幹周りが4mを超え、推定樹齢400年を超える元気な巨大ブナがあります。
そのブナに触れてお願いをしてきました。
病を抱えている仲間と、諸事情で元気を無くしている仲間に「どうかパワーを!」と、
そして少しだけ私にも分けてくださいと・・・・・・

遊歩道では何者かによって雪が攪乱されています。
餌を探したのでしょう。側には偶蹄目の足跡が残されています。イノシシでしょうか?
それともニホンジカ・ニホンカモシカか?
側には自然史博物館のカメラトラップがあります。確認が楽しみです。

ブナ平を下るときに尼ケ禿山方向から大きな銃声が聞こえてきました。
鳥獣害対策が話し合われ、鳥獣保護区の縮小を要望する方々が居るようです。
しかし玉原につきましては保護区とは言いませんが、銃禁止指定がされるよう望みたいです。
これから厳冬期に入ってもスノーシューで入山する方々が多くなると予測され、
非常に危険なのですから・・

テン・フィールドサイン
リス足跡
巨大ブナ

自然観察センター
調整池