2011年9月7日水曜日

玉原湿原ニュース8月27日


湿原はタムラソウが見頃となり、ウメバチソウも確認できます。
そしてわずかですが、
トリカブトの仲間で白馬原産で玉原が東限と思われるハクバブシも咲き出しています。

ただ気になることが一つ。この時季にはコオニユリが実(種)を着けているはずですが、
ほとんど見られません。何者かに食べられた形跡があります。
この犯人は多分ニホンジカと思われますが、今後の食害が心配されます。

湿原の上空を、高地湿原種のルリボシヤンマと里でもなじみ深いオニヤンマが
飛び交い縄張り争いをしています。
そして小さな水たまりでルリボシヤンマの♀が産卵をしています。
トンボの産卵というと、水面を尻ではたく「打水産卵」を思い浮かべますが、
このトンボは組織にしっかりと生み付ける堅実派なのです。

木道を歩いていると小さなトンボが弱々しく飛び立ちました。
それはヒメアカネで、アカネ属で一番小さなトンボです。
まだ羽化して間もなく、雄か雌か解りませんが、これからシーズン遅く、
霜が降りる頃まで活動を続けてくれます。

遊歩道ではマルバフユイチゴの実が熟しています。酸味の強い味ですが、
健康になりそうな味でした。

ブナの立ち枯れの幹からスギタケモドキが沢山発生しています。
キノコというと「食・毒」が気になるところですが、
このキノコは図鑑によっていろいろで、信号にたとえると、
「赤・黄・青」と評価が異なっています。
スギタケの仲間で毒キノコはツチスギタケのみと記憶していますが・・・・・・気を付けましょう。

ブナの幹でアカアシクワガタを見つけました。
最初は自由に歩かせ画像を撮っていたのですが、どうも決まりません。
そこで摘んで撮影ポジションに移動、
怒ったクワガタは角を振り上げピクチャーポーズを取ってくれました。(ゴメンね!)

ヒノキの林床でアケボノシュスランが咲き始めました。
林内は薄暗いために花の色が白く、曙色をしていません。
何とか見つけて画像を確保したのですが、フォーカスの精度がいまいちです。
来週撮り直しをしましょう。

一二沢ミズバショウ群生地に立ち寄ると葉が踏みつぶされています。
どうやらツキノワグマが実を求めて攪乱した様子です。
昨年の今頃はウワミズザクラの実を求めて木登りをしていたのですが、
本年は凶作で実がありません。そのためミズバショウで空腹を満たしたのだと思われます。

あと二〇日程でブナの実が熟します。ガンバレ!!

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