2011年9月22日木曜日

玉原湿原ニュース9月18日


ツキノワグマの行動が気になり、入山です。

まずは、アキノギンリョウソウにご機嫌伺いです。
本年は特に成長が遅いのですが、それでも色合いが良くなってきました。
鱗片が黒く汚れてしまいましたが、ゼブラ模様のようでこれもまた良いかな?

環境センターに向かう道筋で黄色いヤクシソウが確認できます。
「薬師草」と書きますが、ほとんど薬効が無いらしく、
噛むと苦いので薬になると勘違いをしたようです。
この命名にはイエローカードを出したいですね!
でも、葉の形が薬師如来の光背に似ているからとの説もあり、これを支持したいと思います。

見上げると、ヒロハツリバナの赤い実が風に揺れています。
実の形がまるでUFOを思わせ、私は好きです。
ツリバナの仲間は、これからの紅葉シーズンに彩りを添える必須アイテムとなります。

湿原はヌマガヤの穂が風に揺れています。
これから秋色が進み草紅葉になってゆきます。
木道上ではヒメアカネが日向ぼっこ?をしています。
いや、そうではなく羽を休めているのですね!
例年ならば寒さが増し、日向ぼっこをしているのですが、本日は暑いのです。
登りでは汗だくになりそうです。

ツキノワグマがブナに登ったのではないかと、
それを確認したくて午前中はブナ平、午後はホタカサンルート方向の巡視でした。

大きなかごを背負ったキノコ狩りの方々を多く見かけます。
本年は気温が下がらず、まだキノコシーズンには早いと思っていましたが、
意外と多くの種を見つけることが出来ましたので、3種ほど紹介します。

まず、サンゴハリタケ、このキノコはブナ帯のキノコで、
白くサンゴ状に分岐したくきから沢山の針を垂れ下げます。
普通想像されるキノコとは形が違う、きれいなキノコですが、
それほど多く見かけることはありません。

次はヒメスッポンタケです。
キノコの傘になる部分にグレバと呼ぶ粘液を持っているキノコで、悪臭を放ちます。
この臭いに引き寄せられたハエやアブが粘液にふれ、胞子を運んでくれるのですが、
こんなキノコでも食する人たちがいるのです。

秋のキノコの定番と言えばナラタケでしょう。
良い出しが出て、収穫量も多く期待の出来る種ですが、
本年は早めに顔を出したのでしょうか?黒く傷んだ物を沢山見かけました。
新しいクマ棚は確認できませんでした。
しかし、あれほど台風で落とされましたブナの実を、遊歩道で見ることがありませんでした。
拾い食いをしたのでしょうか?それとも他の獣が運んだのかも知れません。
不思議なのは昨年と比べてクマの気配が無いのです。どうしたのでしょう?

巡視後、ペンションのテラスでコーヒーをいただいていると、
庭をルリボシヤンマが巡回をしています。
そばに小さな人工的な水たまりがある様子で、そこで生活をしているようです。
このトンボは氷河期に日本に侵入してきたもので高地の湿原を好みます。
玉原湿原でも良く確認できるのですが、ペンションの庭で見られるなんて!素晴らしい!!


追伸:23日にブナ平に木道を敷設します。
これは沼田市との市民協働で行うのですが、急な坂を人力で担ぎ上げなくてはなりません。
しかし本日確認しますと、ブナ平まで、既に担ぎ上げてありましたーー(笑顔)。
沼田市観光交流課の皆さん、本当にご苦労さまでした。

木道敷設にご協力願える方々募集しています。良い汗をかきませんか?
9:00野鳥の看板前に集合でーーす。

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