2012年6月20日水曜日

ブナの植樹ありがとうございました。


 6月は「環境月間」です。この時期に沼田市民への啓発活動として、市民へも呼びかけ、玉原中心広場東側斜面にブナが移植されました。

 この場所は、ダム工事の時に余った土砂が捨てられた所で、ブナの母樹が無く、ブナの自然再生が不可能な所なのです。その場所にブナ林を復活させようと、利根沼田自然を愛する会が10年以上前から移植作業に取り組んでいましたが、3年前から沼田市の協力を経ての市民参加が実現しました。

 参加しました皆さんの心がけが良かったのか、昨日からの雨は上がり、陽射しが出てきました。簡単な説明後、すぐに作業です。ツルハシを振る者、スコップで穴を掘る者、鎌で草を刈る人達、皆さんの努力のおかげで、100本ほどのブナの幼木移植は1時間ほどで終了でした。

 お父さんとお母さんとで参加をしてくれた小さなお子さんは、終始笑顔で、Tシャツを泥だらけにしながら頑張ってくれました。大人になって、また玉原に来たとき、自分の背丈よりも大きくなったブナを見つけられたら良いですね!!

 昼食後は観察会でした。湿原はワタスゲ綿毛が風に揺れ、足下では1センチメートル程の小さなコツマトリソウ(サクラソウ科)がひっそりと咲いています。そして湿原の縁ではツツジの仲間のウラジロヨラクが色づいてきていました。

 林床では、梅雨の定番のギンリョウソウがポツポツと頭を持ち上げています。ガラス細工を思わせるこの花は、訪れた皆さん感嘆の声を上げることでしょう。

 人目を避けて、沢すじに踏み込みました。そこでは花が垂れて咲くことから、神社仏閣の屋根の四隅に取り付けられた「宝鐸」になぞらえられたホウチャクソウが咲き、シソ科でいちばん大きな花を付けるラショモンカヅラも確認できました。

 そして、いま少し奥へ足を伸ばすと、そこでは群馬県評価:絶滅危惧ⅠB類のクリンソウの大きな株とコケイランを確認することが出来ました。
ブナの植樹準備
家族で植樹
コツマトリソウ
ウラジロヨウラク
 ギンリョウソウ
 ホウチャクソウ
 ラショウモンカズラ
 クリンソウ
コケイラン

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