ウグイス・キビタキ・アカハラの鳥達の朝のさえずりがきれいに響きます。しかし陽射しが出ると、とたんにエゾハルゼミの大合唱で、さえずりはかき消されてしまいます。本日は天候に比例して、曇れば鳥そして晴れたらセミとの鳴き声が繰り返されるのでしょう。
歩を進める林縁で、ルイヨウショウマの花が確認され、林内ではツバメオモトも咲いています。そして隠れた湿地帯では群馬県評価:絶滅危惧ⅠB類に指定されたクリンソウも咲き始めました。
クリンソウはサクラソウの仲間でいちばん大型で、種が五重塔の先端に付く九輪に似ているところから名前が付けられたのですが、見事な株になるために園芸採取の対象にされ激減してしまったのです。ここでも過去には大きな群落があったのですが、現在はポツ・ポツと咲く程度となってしまっています。私は復活させようと移植をした経験がありますが、1週間後すべて盗掘で無くなってしまった苦い経験があります。
道路沿いでノビネチドリが咲いています。葉を雨に濡らし、わずかな陽射しを浴びきれいです。しかしこの花も野生ラン・ブームで盗掘対象となっていて、我々が見つける、その後に無くなるを繰り返しているのです。そのため数枚の画像を戴いた後「ごめんね!ごめんね!」と言いながら花を折り取ってしまいました。このことによって目立たなくなるため盗掘から免れるのです。
本日目的の植物も群馬県評価:絶滅危惧ⅠB類に指定されています。もともと局地的な植物なのに、野生ラン・ブームによる採取で激減してしまいました。玉原でもたった一箇所の確認であるために、我々関係者のみが知る場所となっています。
イチヨウラン咲いていました。5月の末に仲間から開花情報が寄せられていたのですが、気になりながら予定が立たず、やっと会えました。画像で見る限りでは非常に派手な花なのに、現場ではほとんど目立たず、探すのに苦戦をする花なのです。今年は数株まとまった花を見つけラッキーでした。
月例観察会は予定通り行われました。時折霧雨が降り、しかし陽がさすと今度はエゾハルゼミの鳴き声のシャワーです。湿原ではワタスゲの実が熟し始め、綿毛が揺れ始めていました。
ルイヨウショウマ
ウワミズザクラ
チゴユリ
ツバメオモト
エビネチドリ
クリンソウ
イチョウラン
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